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投稿者：Ishokurinさん

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45 年前のことである。当時青森市から南東方向の八甲田山系の麓に上北という鉱山があった。一年の三分の一は雪で孤立する。雪上車が唯一の山から降りる手段で、雪上車は北へ行って野辺地という小さな町へ出た。後の三分の二は西を大回りして青森とバスで通じていた。青森から30分ぐらい行くと山に入り、じきに山の上に銅像が見えてくる。1902年（明治35年）1月に起きた日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が八甲田山で冬季訓練中に遭難した事件を追悼したものである。訓練への参加者210名中199名が死亡した。春に雪の壁を通ってバスが開通する。恐らく有名な立山に匹敵するのではないかと思われる。山に入ったところには、初夏に水芭蕉が咲くちょっとした平原と、鄙びた温泉があった。1977年にその事件を題材にして映画が作られた。事件のことは多少知っていたので、映画をさっそく見に行った。日本映画として配給収入の新記録（当時）をマークしたということなので、大作だったのだろう。実は私に大きな印象を残したのは、その映画ではなくて、何の予備知識もなかった二本目の｢幸せの黄色いハンカチ｣だった。何故印象に残ったのかは、多くが Web サイトで解説されているので省く。リーダーズ・ダイジェストに掲載されたものを長年暖めていた作品だと聞く。映画が公開された後リーダーズ・ダイジェストに再掲されたのを読んだのを憶えている。是非もう一度見たいものだと長年思っていた。それで30年経って、DVDをやっと入手することができた。しかしすんなりとはいかない。DVD の Region が日本向けで、Region フリーのプレイヤーをさらに買わなければならなかった。当時、地方都市ではこうした大作を二本上映していたのである。今もそうなのだろうか。回り回ってこの映画が、今年 USA でリメイクされた。 DVD が出たら是非見てみたいものである。バックの音楽は、当時ヒットした太田裕美の『木綿のハンカチーフ』を中国語で歌ったものである。